デバイスによって異なる特性
ARアプリ開発を行うに当たって、デバイスごとの違いは豆知識として押さえておきたいポイントです。現実の世界にデジタル情報を重ねるAR技術は、使用する機器によって利用者の体験が大きく変わります。現在主流となっているスマートフォンを使ったARは、多くの人が既に持っているデバイスを利用するため、場所を選ばず手軽に体験できる点が強みです。利用者は画面越しにAR空間を確認することになります。一方で、眼鏡のように装着するグラス型デバイスは、両手を自由に使えるハンズフリーの状態を維持できることが最大の特徴ですよ。視界全体に情報が表示されるため、より現実に近い感覚で情報を得ることができます。AR開発においては、持ち歩きやすさを重視するか、それとも没入感や作業のしやすさを優先するかによって、選択すべき機材が異なります。
AR開発においては、視野角を意味するFoVと、現実の空間を正しく捉える空間認識力という二つの技術的特性が重要になります。視野角は、ユーザーがデバイスを通して一度に見ることができる仮想情報の範囲を決定します。この範囲が広ければ広いほど、目の前の景色の中にデジタル情報が自然に溶け込み、ユーザーの没入感が高まりますよ。一方で、空間認識力は床や壁、家具などの位置を正確に把握する力であり、これが高いことで仮想の物体が現実の場所に固定されているように感じられます。これらの技術的な要素が組み合わさることで、ユーザーはあたかも仮想の物体が本当にそこに存在しているかのような感覚を得ることが可能ですよ。
AR開発においては、利用者がどのような場面でアプリを使用するかを考え、それに基づいた設計を行う必要があります。一般の消費者による日常生活での利用を目的とする場合は、普及率の高いスマートフォンを対象にするのが適切です。一方で、工場での点検作業や医療現場での手術支援など、両手を自由に使う必要がある専門的な現場向けであれば、頭部に装着するグラス型デバイスの選定が重要になります。デバイスごとに画面の大きさや操作方法、処理能力が異なるため、目的に合わない機械を選ぶと、アプリの利便性が大きく損なわれる原因になります。このように、使用環境とデバイスの特性を正しく理解し、最適な組み合わせを選択することが、質の高いシステムを作り上げるための基盤となります。
ARアプリ開発を生業にするエンジニアは、今後の将来性やビジネスチャンスが気になるところでしょう。フリーランス人口そのものも増加している昨今、AR開発は市場拡大が期待でき、身につけておいて損はない分野といえます。
インプットとアウトプットは、ARアプリ開発のアイディアを生み出すために欠かせません。具体的には、読書、他者と意見交換をするブレーンストーミング、紙に自身のアイディアを書き出していくペーパープロトタイピングがあります。
AR技術を搭載したアプリはすでに様々な分野からリリースされています。例えば、幅広い層のユーザーから人気の「ポケモンGO」や「ドラゴンクエストウォーク」も、AR技術を組み込んでいるんですよ。